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事業報告書

令和2年度事業報告

自令和241日 至令和3331

 

日設連の事業

 

日設連では、新型コロナウイルス感染症の影響により、当初予定していた事業が延期あるいは中止となる中、可能な範囲で事業を展開してまいりました。

4月には、空調タイムス社と共同でコロナ禍の影響についてアンケート調査を実施、その結果を会報に掲載すると共に、一番影響が大きかった「マスク不足」に対応するため、約20万枚のマスクを購入し、5月に全会員企業へ無償配布しました。

令和241日から施行された「改正フロン排出抑制法」の周知につきましては、説明会や構成団体総会での会員向け説明会が中止となりましたが、パンフレットやチラシを改訂し、それらを配布するなど、周知に努めました。

また、新型コロナウイルス感染症の影響で開催を延期していました冷媒フロン類取扱技術者講習会につきましては、新規講習会を9月より再開、更新講習につきましては、6月より開催方法を見直して再開しました。             

総会は規模を縮小しての開催、理事会や委員会は書面による審議やWEB会議を行うなど、感染拡大を防止する方法、新たな取り組みを模索しながら対応してきました。

さらに、冷媒配管施工技術講習会や登録冷凍空調基幹技能者講習会、事務局会議や青年部会ブロック会議等も一部延期や中止となりましたが、年度後半には講習会も開催方法を工夫しながら順次開催し、会議等もWEBで開催するなど「感染防止対策」をしながら、かつ「Withコロナ」を見据えて実施してまいりました。

また、業種確立に向けての対応や特定外国人労働者の受入れ手続き、省エネルギー対策、青年部会等、着実に進めてまいりました。

以下、コロナ禍でも実施してまいりました主要な事業について、以下のとおり報告いたします。

 

(1)業種の確立と地位の向上

  1)「空調・冷凍工事」業種の確立

「空調・冷凍工事」の業種の確立に向け、空調議連と連携して取り組みました。

また、品質確保や社会的責務を発揮できるよう、国土交通省などの国の機関、都道府県や市町村、関連団体に至るまで、構成団体と連携を取りながら、公共工事の発注段階における「冷凍空調設備工事」の「分離発注」や「充塡回収業者・冷媒フロン類取扱技術者等の有資格者の活用」、「特記事項の活用」等に取り組みました。

  2)社会保険未加入対策

社会保険未加入対策を促進し、業界の地位の向上と若年技能者の確保に努めました。また、建設業社会保険推進・処理改善連絡協議会と連携を図り、アンケート調査への協力や見積書等における法定福利費の内訳明示の徹底・促進を図りました。

 

(2)フロン排出抑制法への対応

1)機器使用時のフロン漏えい対策

   ① 法の周知啓発

     令和241日に施行した「改正フロン排出抑制法」の説明会は、構成団体や地方自治体と協力して開催する予定でしたが、コロナ禍の状況の中、延期・中止が相次ぎました。夏以降は一部で再開され、福岡県内3箇所(福岡・北九州・久留米)、徳島県(2回)、愛知県(リモート)で開催し、大手企業に対しても説明会を実施しました。

     また、フロン排出抑制法の改正に合わせ、ユーザー向け啓発パンフレット「フロンの点検が義務化されました!」を「業務用冷凍空調機器の点検は所有者の義務です!」というタイトルに改訂し関係者に配布しました。

     さらに、空調タイムス社等と共同で制作したユーザー向けの啓発チラシ「図解編 フロン排出抑制法」を、会員企業の要請もあり、ユーザー向け説明用に「罰則」に特化したチラシに改訂し、配布しました。

その他

     ・「フロン法のうた」「Youtuber」による周知を引き続き行いました。

・「運用の手引き」や啓発用のパンフレット、チラシなどを活用し周知しました。

・ホームページを活用して、各種資料や情報の提供を行いました。

   ② 冷媒フロン類取扱技術者の養成

     「第一種冷媒フロン類取扱技術者講習会」は、新型コロナウイルス感染症の影響で8月末まで開催を中止、3密を避けるなどコロナ感染防止対策を実施したうえで9月より再開しました。結果46回開催、1,054名の技術者を養成しました。

     また、「第二種冷媒フロン類取扱技術者講習会」についても第一種と同様の対策を実施、結果は、講習会は90回開催、2,104名の技術者を養成しました。

     さらに、「第一種、第二種」の更新講習は、5月末まで開催を中止、6月より特別に開催方法を変更し再開したことから、前倒し受講者が増え、417回開催、20,129名が更新しました。

現在では、技術者は第一種が29,625名、第二種が48,368名、合計77,993名となっています。

   ③ ガイドライン(JRC GL-01)の周知・運用

     冷凍空調機器の点検・修理ガイドライン(JRC GL-01)につきましては、「冷媒フロン類取扱術者講習会」等で周知・徹底を図りました。また、当該ガイドラインの一部見直しを行いました。

   ④ ユーザーへの支援

     法を実効あるものにするために、常に機器ユーザーのニーズを把握し、資料の提供、法説明会の開催や講師の派遣、点検・整備記録簿等の提供などサポートを行いました。

   ⑤ 整備業者、充塡回収業者への支援

会員を中心に、法対応の帳票類の整備、ユーザーサポートの材料となるパンフレットやチラシを提供しました。

⑥ 情報処理センター及び電子的冷媒管理システム運用への支援

  (一財)日本冷媒・環境保全機構(JRECO)が国から情報処理センターとして指定されていることから、その運用について周知・支援を行いました。

  また、情報処理センター業務に加え、電子的冷媒管理システム(RaMS)業務について、周知を行いました。

⑦ 実効ある法運用への対策

  自主行動計画に基づき、国に対して意見具申を行いました。

・「産業構造審議会フロン類等対策WG」へ委員の派遣

・専門家派遣事業への協力

・「フロン排出抑制法施行後5年後見直しWG」に参画

・「機器等の稼働時の漏えい/排出量推計に関する検討会」に参画

⑧ その他

  新冷媒の動向について、情報収集に務めました。

  2)フロン回収の促進

   ① 法の周知・啓発

     年度当初は新型コロナウイルス感染症の影響で周知活動等が中止・延期されましたが、夏以降、施行された「改正フロン排出抑制法」について、国や地方自治体、関係機関と協調しての説明会が徐々に再開され、資料提供や講師派遣を行いました。

     また、法律の内容や回収の必要性について、廃棄等実施者に直接説明し、回収を促すためのチラシについても内容を改訂し、関係者に配布しました。

   ② 機器1台からの回収率向上対策

     環境省が実施する「フロン類等対策における機器1台当たり回収率に関するWG」に委員を派遣、さまざまな環境下のもと実証実験を実施するなど、検討を進めました。

③ 冷媒フロン回収・処理システムの検討

  冷媒の再生を促すためにも必要となる同システムの活用について検討しました。

   ④ 行程管理票の普及

     「行程管理票」の普及・啓発と、電子的冷媒管理システムと直結する「電子行程管理票」の普及・啓発を行いました。

   ⑤ 建物解体時におけるフロン回収

     国土交通省と連携し、建物を解体する際、都道府県への事前届出書類のうち、「分解解体等の計画等(様式1)」に、エアコンや冷凍冷蔵機器の有無の記載項目を追加し、フロンを回収したかどうかの確認ができるように建設リサイクル法省令を一部改正しました。令和341日より施行されます。

⑥ 冷媒回収技術者の養成

         「冷媒回収技術者登録講習会」は、新型コロナウイルス感染症の影響で、8月末まで開催を中止、9月以降の開催となりましたが、講習会は64回開催、1,107名の技術者を養成しました。

   ⑦ 実効ある法運用への対策

     国に対して業界として意見具申を行いました。

     ・「フロン類等対策における経済的手法に関するWG」に参画

     ・機器廃棄時のフロン類回収に関するアンケート調査に協力

   ⑧ その他

     日本主導で環境省が推進している「フルオロカーボン・イニシアティブ」に参画し、日設連の取り組みについて報告しました。

     ・(一社)海外環境協力センター(OECC)が実施する「高効率ノンフロン機器戦略的国際展開支援等委託業務」に協力しました。

     ・タイ・ベトナムでのキャパシティビルディング支援業務に参画しました。

 

(3)工事の品質の確保・技術の向上、技能士等の技術者の育成強化、人材確保の推進

1)冷媒配管施工技能者教育支援制度の構築

 ① 銅管「ろう付け」技術を中心とした講習会の支援

     「ろう付け」技術を中心とした「冷媒配管施工技術講習会」を構成団体が主体的に開催できるよう制度を構築、今年度も1日コースとしました。また、当該講習会実施に向けて、構成団体へ材料等の支援を行い、併せて、今年度も「ろう付け」の他に「フレア加工」についての実技講習を行うことにしました。

     今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止する中、まず前年度分としてコロナ感染防止対策を実施したうえで、4月に高知県で開催、7名が参加しました。

また、今年度後半から今年度分として、11ヵ所で実施、106名が修了しました。また、令和36月に1ヵ所で開催する予定です。

今年度予定していました講師研修会は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止しました。

  2)人材の確保・育成・定着への取り組み

   ① 施工現場における若年者の人材確保のために、高等学校や職業訓練校等に配布しました業界PR映像を活用して、ホームページやYoutubeチャンネル等に掲載し、業界のPRを図りました。

     会員等にも業界PR映像をPRし、各社のホームページにリンクするなど活用し周知を図りました。

   ② (公社)日本冷凍空調学会(冷空学会)と協力して実用的な教育カリキュラムの構築に取り組みました。

   ③ 特定技能労働者(外国人労働者)の受入れについて、WGを設置し、「業務区分」を作成、国土交通省へ提出しました。

   ④ 建設キャリアアップシステムの現状等について周知を行いました。また、技能レベルを4段階に分け、建設キャリアアップシステムにおける建設技能者能力評価基準を策定しました。

  3)登録冷凍空調基幹技能者講習の実施及び運営

   ① 登録冷凍空調基幹技能者制度の周知

     当該制度について、会報「冷凍空調設備」等を通じて周知しました。

     特に、登録冷凍空調基幹技能者は、建設キャリアアップのレベル4(最高ランク)に位置付けられる等について周知しました。

   ② 登録冷凍空調基幹技能者講習の計画・実施

     4月に計画していました令和2年度上期講習会(東京、名古屋)の開催を10月に延期することを決定しました。

     また、下期講習会(仙台・福岡)と令和3年度年上期講習会(東京・大阪・高松)の開催計画と試験問題について検討し、決定しました。

さらに、今年度実施した4ヵ所での講習会の合否判定を行いました。

   ③ 登録基幹技能者制度推進協議会への参加

     登録冷凍空調基幹技能者制度の運営団体として当会が国土交通省に登録されたことにより、登録基幹技能者制度運営団体やゼネコン、学識経験者等で構成する登録基幹技能者制度推進協議会に参加し、制度の周知・活性化等について他の制度運営団体等と協調して取り組みました。

④ 登録冷凍空調基幹技能者の更新

     構成団体の協力を得ながら、円滑な更新を進めると同時に、更新率向上を図った結果、更新率は90.8%となりました。

4)冷凍空気調和機器施工技能士の社会的地位の向上及び育成

① 当該技能士の養成

    当該技能検定受検対策として「過去5年間の全試験問題と解説」の改訂を行いました。併せて、会報「冷凍空調設備」に、令和元年度の試験問題と解説を掲載しました。

   また、構成団体の要請により、事前準備講習会へ講師を派遣、又は初めてリモートによる講習を行いました。

 ② 当該技能検定試験の制度への対応

   求められる技能・技術に関するさまざまな意見に対応すべく、当該技能実技検定試験の実際性の整理を行うための検討を行いました。

③ 技能五輪への協力・支援

         次世代を担う若い技能者の確保・育成を図るため、また、「冷凍空調技術」職種の参加者を確保し、技能・技術の向上を図るため、厚生労働省や中央職業能力開発協会等へ、「冷凍空調技術」職種への協力・支援を行いました。今年度は、昨年度に続き、愛知県で実施されました。

 

(4)省エネルギーの推進

  1)省エネルギー技術セミナーの開催

    最新の省エネルギー技術や施設見学を兼ねた省エネルギーセミナーの開催は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となりました。

  2)優良省エネルギー設備顕彰の実施

        冷凍空調設備の優良省エネルギー設備顕彰(第38回)を実施し、5設備を顕彰しました。

また、令和23月に顕彰しました設備の研修見学会につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響もあり延期しました。

  3)建築物省エネ法の周知

    令和34月から小規模建築物も含めた規制強化が施行される「建築物省エネ法」に関する情報を周知しました。

 

(5)高圧ガス保安法に基づく安全性の確保と周知・啓発

  ① 高圧ガス保安法に関する検討・周知・啓発

    ・高圧ガス保安法の政省令改正に伴い、改正の内容について、講習会等を通じて周知しました。

・特に、「充塡」については、平成29年度に制定した「フルオロカーボン充塡ガイドライン(JRC GL-02)」の周知に努めました。

・「特定不活性ガス」の取扱い、特に「ビルマルチエアコン」が指定製品に加わることになり、会員へ周知を行いました。

       ・高圧ガス保安協会と協調し、自主保安体制の確立、冷凍空調施設工事事業所の周知・活用の促進及び更新認定業務の推進を図りました。

・事故事例については、関係委員会を通じて周知しました。

  ② 新冷媒等に関する情報の収集・提供

    温暖化係数の低い冷媒やノンフロンへの転換等の動向などの情報を周知しました。

    また、違法の疑いや危険な冷媒の取扱い等についての注意喚起を行いました。

 

(6)最新の技術動向に関する情報提供

   自然冷媒や新たな冷媒転換動向、最新機器の動向から工具等に至るまで、会員に役立つ最新情報を会報「冷凍空調設備」に掲載しました。

 

(7)団体総合補償制度の充実と加入促進

   会員企業の積極的な事業展開とリスク回避のための当該制度普及のために、事故事例や支払実績、制度の概要等を会報「冷凍空調設備」へ掲載するなど、PRに努めました。

   また、会員企業のニーズを的確に把握し、新たな補償制度の内容について周知を行いました。

 

(8)会員企業の経営に関する各種セミナーの開催・支援、情報の提供

      中小企業税制や補助金等、また、新型コロナウイルス感染症により影響を受けた企業への支援制度等について、周知を行いました。

 

(9)会員企業に有効な事業の検討及び会員の増強対策

   担当委員会を中心に、会員増強策について検討しました。

 

10)青年部会の活性化

   今年度、全国4ヵ所で開催予定の青年部会ブロック会議は、新型コロナウイルス感染症の影響により来年度に延期することにしました。

   また、理事会や総会は書面による審議を行い、今後の活動方法についてはWEB会議等を通じて検討しました。

 

11)その他、委員会活動を実施し、各委員会の検討案議に基づく事業を推進してまいりました。