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補助事業

日設連では経済産業省の支援と財団法人JKAの機械工業振興補助金を得て補助事業を実施しております。

財団法人JKA 夢への補助輪。

補助事業名「平成15年度 HFC冷媒フロン回収等推進補助事業」

1. 補助事業の概要

(1)事業の目的

各産業界をはじめ地域冷暖房プラント、一般事務所ビル、食品流通店舗等多種多業界に広 範に使用されている業務用冷凍空調機器の冷媒は、現在、オゾン層破壊係数ゼロのHFC冷 媒に急激に転換が進められている。HFC冷媒は、従来の冷媒回収機器では対応できないため、全国に設置した回収冷媒管理センター115所にインフラ整備を順次行う計画で、13年度はHFC冷媒の進度が早い主要都市を中心に25ヵ所、14年度21ヵ所にHFC冷媒 回収用のインフラ整備を実施してきた。
そこで、15年度は昨年度までに設置した計46ヵ所以外の回収冷媒管理センターへのHFC専用のインフラ整備及び回収フロンを再生するインフラ整備を実施し、加えて、国家的要請である地球温暖化防止の一助とする。

(2)実施内容
(A) 冷媒フロン回収センター整備・運営

新たに24ヵ所の回収冷媒管理センター及び補強のために18ヵ所の回収冷媒管理センターにHFC冷媒回収のためのインフラ整備を実施した。整備内容は、冷媒回収装置31台、容器洗浄装置15台、分析器12台、計量器29台、容器792本、蒸留再生装置8台。また、それら整備した装置等の貸出しや回収冷媒管理センターの運営の強化と指導、回収量の把握に務めた。

(B)啓発

啓発用パンフレット「フロン回収主役はあなた!」を増刷、フロンの回収量及び回収冷 媒管理センターの設置状況を図表化したパンフレットを作成した。同パンフレットは、3400の会員企業と各回収業者や運搬業者、破壊業者、関係ユーザー団体へ送付し、啓発に努めた。また、冷凍空調関係の展示会において同パンフレットを配布、フロン回収の必要性、重要性について積極的に啓発した。

2. 事業の成果

平成10年度から平成12年度に掛け、全国に113の回収冷媒管理センターを設置し、フロン回収のネットワーク作りの基盤が確立された。
平成13年度からは、確立されたネットワークを基に、新冷媒HFC使用冷凍空調機器からの回収に対応すべく、主要都市の回収冷媒管理センターへHFC冷媒対応回収設備のインフラ整備を実施した。
さらに今年度は、平成13年度からの3ヵ年計画の最終年度にあたり、未整備の回収冷媒管理センターへHFC冷媒対応回収設備のインフラ整備を実施した。(現在の回収冷媒管理センターは133ヵ所)平成15年度の冷媒フロン回収量は現在集計中であるが、平成14年度は全体で約914トン(前年度 比27.3%増)となり、フロンの種類別では、CFCは144トン(同15.3%減)、HCFCは739トン(同37. 9%増)、HFCは31トン(158.3%増)となった。この結果からも判るとおりHFC冷媒の回収量は前 年度比で2.5倍となり、インフラ整備の効果が確実に現れ、成果が上がっていることが証明されたと言える。

また、平成13年度から混合冷媒であるHFC冷媒の混合比率を検査する分析器を整備したことにより、現場でのチャージ、メンテナンス時や回収の際の再生・再利用への選択等を可能にし、いままで回収したものは、即破壊であったものを再生・再利用への道を可能にし、資源の有効利用(HFC冷媒の生産抑制)やコストダウンを図ることができた。このことは、HFCの再利用率はHFC回収量全体の16%(平成13年度)から42%(平成14年度)へ飛躍的に上昇したことからも判る。
さらに、昨年度より使用している「フロン回収処理管理票」により、確実かつ適切に回収・処理することが可能となり、フロン回収破壊法に則した記録、都道府県知事への回収量の報告 等に対応しており、同処理票がフロン回収の証明となっている。
これら事業の結果により、HFC冷媒の回収が促進され、また、再利用することによる新規冷媒生産の抑制が図られ、地球温暖化防止の一助となると言える。

3. 予想される事業実施効果

日設連では、平成10年度より3ヵ年で日本自転車振興会のご支援を得て、全国113ヵ所に回収冷媒管理センタ ーを設置し、フロン回収を推進してきた。
また、平成13年度より、新冷媒HFC回収のためのインフラ整備をスタートさせ、その結果、HFC回収量は平成13年度は前年度比44%増、平成14年度は同27%増と着実に増えている。

平成13年度より冷凍空調機器メーカーでは、オゾン層を破壊しない今後冷媒であるHFCを冷媒とした機器の販売を始めており、機器廃棄時の回収の他に、機器の設置時や保守メンテナンス 時にもHFC冷媒の回収等の作業はおこる。
さらに、平成14年4月より「フロン回収破壊法」が施行され、フロンの回収義務づけが法制化された、その意味でも、今後市場を占めるHFC冷媒使用機器の取扱いに関し、HFC対応の回収 設備を整備すること、また、HFC取扱い技術者を養成することにより、今までのCFCやHCFC冷媒より取扱いが困難な混合冷媒であるHFC冷媒を適切かつ確実に回収することが可能となり、さら に、回収冷媒の再利用が促進されることにより、エネルギーの有効利用、フロンの回収が促進 すると予想され、地球温暖化防止の一助となる。

4. 今後の課題

既に全国に回収体制が整備され、回収されたフロンは着実に増えている。
また同時に、冷凍空調機器メーカーでは、オゾン層を破壊しない混合冷媒であるHFCを冷媒とした機器の販売を始めている。
そのような環境の中、施工・サービス・メンテナンス時における冷媒の取扱いは、当業界に おいて重要であり、HFC冷媒対応の回収設備機器の整備、回収技術者の育成が急務となっている。
日設連では、今後もご支援を得て、いままで整備したシステムを利用して、HFC新冷媒の回収のためのインフラ整備を実施、同時に技術者育成のためのマニュアルを作成、全国で講習会を 開催するなどして、対応していく予定である。
また、HFC冷媒の再生・再利用について重点的に取り組み、資源の有効利用とコストダウンを図っていくことが重要であると考える。
さらに、一昨年4月1日より「フロン回収破壊法」が施行され、フロンの大気放出の禁止、 廃棄する機器からのフロン回収の義務づけ、回収業者の登録制度等が規定され、フロン回収量 は増加傾向にあり、法律への対策の観点からも全国へのHFC冷媒対応回収設備のインフラ整備は急務である。
これらを踏まえ、全国約3,400社の会員で構成されている日設連では、『HFC冷媒対応回収設 備の全国へのインフラ整備』を最重点課題と考え、さらに、「HFC冷媒の回収・破壊・再生・再利用」、「HFC冷媒取扱い技術者の育成」の実現に向け努力をしたい。
その他、一部にフロンの回収量が廃棄される量に比べて少ないのではないかとの意見もあり、冷熱業界以外の業界やユーザー、関係機関と協調して、更なる回収量(率)向上に努力してい かなければならない。

5. 本事業より作成した印刷物

「平成15年度冷媒フロン回収等推進補助事業報告書」 300部
啓発パンフレット「フロン回収主役はあなた!」 20,000部
パンフレット「管理センター設置状況、フロン回収量の推移」 20,000部

6. その他

冷媒フロン回収のためのシステムの構築、インフラ整備事業は、平成10年度より平成15 年度までの6年間、経済産業省の支援を受けて、日本自転車振興会の補助金を得て、実施してきた。日設連では、この6年間の補助により全国に回収冷媒管理センターを設置することができ、その成果は、今後のフロン回収量の増加と外に冷媒フロンを漏らさない技術の向上にある。今後も、オゾン層保護と地球温暖化防止という地球環境を守るため、業界挙げて取り組んでいく。